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望遠鏡を作ろう! 3 望遠鏡の材料 [望遠鏡を作ろう!]

今回は望遠鏡の材料をホームセンターで購入できる物をメインに説明します。

■塩ビ管

鏡筒の材料には塩ビ管を使用する。塩ビ管は水道や排水用に利用されており、ホームセンターに行けば各サイズパイプおよび継ぎ手を安価に購入することができる。また、切断・接着が容易であるのも大きなメリットだ。接着には塩ビ用の接着剤を使用するが、「イレクター」という組み立てパイプ用の「サンアロー接着剤」が便利。塩ビを溶かして接合する粘性の非常に低い液体なので塩ビ管を組んだ後に流し込めば接着を行うことができる。しかし、隙間のある部分には不向きだ。
塩ビ管には、主に上水用の肉厚のVP管、下水用で肉薄のVU管の2種類があり、「呼び径」で太さを規定している。VP管、VU管で同じ呼び径であれば外形の大きさは同一である。普通の(大きな店舗以外の)ホームセンターにはVP管は呼び径30以下、VU管は40以上を取り扱っているようだ。
下にこれらの内径・外径寸法の表を示すが、あまり精度の高い物ではない(公差が±0.5mmぐらいある)ので、実際の工作ではある程度現物合わせで削ったりスペースを埋める必要がある。

 呼び径 内径(mm) 外径(mm)
 VP 25      25        32
     30       31        38
 VU 40      44        48
     50       56        60
     65       71        76
     75       83        89

■塩ビ管継ぎ手

継ぎ手には、同径同士の接合のためのソケットと異径のパイプを接続するインクリーザがある。内部は上記のように公差の大きい物を(当然水漏れのないように)接合するためにテーパーが付いて奥ほどきつくなるようになっている。内部は塩ビ管挿入のため滑らかに仕上げてあるが外側にはメーカーロゴやゲート痕それにサイズを現す下の写真右のように50x40などが出っ張っている。塩ビむき出しではかっこ悪いし、塗装するためにもこれらはヤスリで削りましょう。(50x40なんて入っていると口径40mm50倍と間違われる恐れが...ないか)
PICT1314.JPG

■樹脂板

・塩ビ板
塩ビ管を鏡筒に使用するので、径の違いを補正する場合に接着を考えると塩ビ板を使用するのがベストだ。塩ビ板はt=1mm以下であれば普通のカッターナイフや鋏で切断できる。t=3mmくらいの場合Pカッターで両面ともに0.5mm削れば、パチンときれいに割ることができる。ホームセンターではアクリル板とかと同一のコーナーに置かれているが、大きな店舗だとカラーアクリルとかの棚にあるものより、定尺のでかい板のならびに300mm x 450mmぐらいに切断したものが安く売っている場合があるので、そちらを選んだ方がいいと思う。色付やスモークもあるが、工作する場合裏側が見えるので透明の物が加工に便利だ。

・ポリプロピレン(PP)板/ポリエチレン(PE)板
ドローチューブのすり合わせのような部分には塩ビ同士だとスムーズな動きは期待できない。このような部分で使えそうなのがPP板。PP板はt=0.75mmの物が多い。百均で335x500mmでt=1mmの物が(当然105円で)売っていたので今回はこれをメインに使いたい。
ホームセンターではあまり見かけないのだがPE板をいままで使ってきた。架台のフリーストップの摩擦部分をPE板とアルミ板で作ると結構いい感じで作ることができる。ハンズとかに行けばそれほど高くない値段が付いている。

・その他
フッ素系樹脂(テフロンとか)は非常に高価。私は以前1枚購入したが、もったいなくていまだに使用したことがない。
ポリアセタール(POM)とかも厚い材料でいい物が作れそうだが、今回はパス。

■アルミ

最近けっこう値上がりしている気がする。ホームセンターで購入できるアルミ板はA1050というほとんど純アルミ。ちょっと柔らくて工具が目詰まりをする。タップを切ってもあまり信用できない。厚さは0.5、1、 2、 3mmぐらい100x300mmとか150x150mmが最小で販売されている。
アルミアングルはたぶんA6063だと思う。アングルは押し出し材なので思ったほど面が平面ではない(真ん中がくぼんでいる)。表面がヘアライン仕上げでアルマイト加工されているのできれい。

つづく


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