DSCの作り方 7.初期設定 [DSCの作り方]
モニタプログラムを使用して初期設定を行います。
まず、エンコーダの値が正常に読めているか確認を行います。エンコーダの値を読むためには p (英小文字)を入力します(以降 [p] のように表します)。
USBケーブルを接続した時のエンコーダノ初期値は0になるので、
>p Encoder Position Az:00000 Al:00000 > |
の様に表示します。望遠鏡の向きを少し動かして再度 [p] コマンドを実行すると、
>p Encoder Position Az:00146 Al:05826 > |
の様に、方位方向がAz、上下角度方向がAlで値が変わっていきます。
次ぎに [t] コマンドを実行します。
>t Encoder Ticks Az:06000 Al:06000 > |
の様に表示します。PIC書き込み後の初期値はAz/Al共に6000ticksとなっています。1000P/Rのエンコーダを軸に直接接続した時は4000ticksですから、 c コマンドでこれを変更します。まず [c] を入力すると、
>c Change Ticks Az: |
と表示するので、方位方向のticks値を入力します。
>c Change Ticks Az:4000 |
スペースキーを入力してください。
>c Change Ticks Az:4000 Al: |
上下角度方向のticks値を入力し、Enterキーを入力します。
>c Change Ticks Az:4000 Al:4000 NeW Ticks Az:04000 Al:04000 > |
これで、初期値がEEPROMに書き込まれるので、次回からはこの値で動作を行います。
次ぎに、エンコーダの回転の向きを設定します。望遠鏡を水平・東向きに向け [r] コマンドを実行し、 [p] コマンドを実行してください。
>r Encoder Position Reset >p Encoder Position Az:00000 Al:00000 > |
望遠鏡の向きを少しだけ天頂・南向き方向に動かし、再度 [p] コマンドを実行します。
>p Encoder Position Az:00112 Al:00082 > |
このように、正の方向に動けばOKです。もし、
>p Encoder Position Az:03804 Al:00082 > |
の様になるのであれば、方位方向の設定を逆にしなければなりません。 [d] コマンドを実行します。
>d Encoder Dirction Az:0 (0/1) |
方位方向の現在の向きは0なので、反対向きにするために [1] を入力します。また、上下方向は0のまま変更なしなので、 [0] を入力し、Enterキーを入力します。
>d Encoder Dirction Az:0 (0/1)1 Al:0 (0/1)0 |
再度、移動方向を確認してください。正しい回転方向になっていると思います。この設定もEEPROMに書き込まれるので、次回以降設定の必要はありません。
もし、エンコーダのticks値が正確にわからない場合は、[p] コマンドと [r] コマンドで上下方向は水平と垂直の値の4倍、方位方向は、一周の値または半周の2倍の値などをなるべく正確に測定し、設定を行ってください。
コマンドが判らない時は [?] コマンドで以下のヘルプが表示されます。
>? p Encoder Position t Encoder Ticks r Encoder Position Reset e Error Count c Change Ticks d Encoder Dirction a EEPROM Dump All w EEPROM Write ? Help q Quit |
次は、Cartes du Ciel で実際に使用します。
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