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DSCの作り方 6.モニタプログラムの概要 [DSCの作り方]

DSC03のファームウェアにはハイパーターミナルのようなシリアルコンソールを使用して状態を確かめたり初期状態を設定するモニタプログラムが入っています。「4.動作確認」で説明した方法でこのモードに入ることができます。初期設定値を変更した場合、EEPROMの内容が書き換えられるため、次からの起動はこの設定値となります。このモニタプログラムで実行できることは、
 1) 現在のエンコーダの位置の確認(符号なし)
 2) 現在設定されているticks初期設定値の確認
 3) 現在のエンコーダ位置のリセット
 4) エラー発生数の読み取りおよびクリア
 5) ticks初期設定値のの変更
 6) エンコーダ回転方向の変更
 7) EEPROMデーターのダンプ
 8) EEPROMの値の書き換え
 9) ヘルプ
です。
Help.PNG
1)と3)はticks値を設定する場合、実際の値を調べる場合に有効です。エンコーダ直付けまたは、ギヤを使用した場合は理論値と変わらないはずですが、ここで説明している例のように、正確な増速比がわからない場合は有用な機能です。実際のticks値を調べるだけではなく動作時にスリップが発生していないか、発生してもどのくらいなのか調べることができます。
2)と5)は実際にはCates du Cielを使用する場合には設定を行うコマンドがプログラムから発行されるのであまり意味がないのですが、初期設定値が再設定値よりも大きくしかも、Cates du Cielのイニシャライズ時に、この範囲内に入っている場合、正常な動作が行えない場合がります。ticks値はDSC03基板とCates du Cielで設定を行う値を同じ値に設定する必要があります。
4)は実際の動作でエンコーダエラーが発生していないかを調べるためにあります。望遠鏡を早く回転させると、エンコーダまたは、DSC03基板の追従速度を超えてしまう可能性があります。実際に望遠鏡を振ってみてエラーが発生しないか、またどのくらいまでは大丈夫か調べることができます。このコマンドを発行すると、電源が入った後または前にこのコマンドを行った後に発生したエラーの数を確かめることができます。また、それ以前のエラー数をクリアします。
6)はエンコーダの回転方向をプログラム的に反転させる機能です。方位軸(Az)であればエンコーダを上または下につけるか、上下軸(Alt)であれば右につけるか左につけるかで回転方向は変わってしまいます。このときエンコーダのA/Bを入れ替えればいいのですがコネクタのピンの変更は結構面倒なので、このコマンドを用意しました。
7)と8)はdebug用なので通常は使用しません。9)はコマンドがわからなくなった場合に使用します。
9)はコマンドがわからなくなった場合に使用します。

モニタプログラムを抜けるためには q (英半角)キーを入力します。これでモニタプログラムから抜け、Cates du Cielが使えるモードに戻ります。

次回は実際の使い方を説明します。


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